地震に強いとされるツーバイフォー住宅の耐震性の良さは先の新潟県中越地震でも立証されました。(社)日本ツーバイフォー建築協会の調査によると新潟県中越地震による住宅の全壊、半壊は皆無で、調査した住宅のうち99.4%は居住に支障がないとされた。耐震性に関しては実にすばらしい結果であると思います。
しかし実はこの工法には大変な弱点が潜んでいます。
ツーバイフォーの構造体に使用されるのはSPF材といい スプルスなどホワイトウッドが主流です。この木は日本農林規格でも耐朽性が非常に少ないとされ、何十年と使用する住宅に使用する材料としては 甚だ問題があるものです。その上この木はシロアリの被害を最も受けやすい木なのです。ではなぜこんなものが堂々と使用されているのでしょうか。
1、もともとツーバイフォーという工法が低温で乾燥した北欧で確立した工法でその地方でよく採れる木がスプルスだったから。
2、価格が安い
3、木が軟らかく加工が容易
4、狂いが少なく施工が容易
5、この工法をするときは必ずSPF材を使用しなければならない仕組みが出来てしまっている
などが挙げられ どれも売り手側に有利な理由からホワイトウッドが使用されてきてしまっているのです。
カナダやスウェーデンで大丈夫だったといって、この高温多湿でヤマトシロアリ、いえシロアリがうじゃうじゃ生息する日本で同じ材料を平然と使用したらどのような結果になるかわかりそうなものだと思います。
最近はツーバイフォーではなく在来工法でも柱にスプルスの集成材を使用する住宅会社があります。しかもこういう会社が建てる家は大半柱を壁で囲ってしまう大壁で建てられているため内部結露が起き易くさらに腐りやすい環境を作ってしまっています。